加齢が影響している

年をとっても「若さを感じるフレッシュ」な習慣

太りやすい体は体からどんどん若さを失います。「太りやすい体」は老化の象徴のようなものですから、それも当たり前の話です。
「体が太る」と、「髪が薄くなった」「顔にシワやたるみができた」「視力が低下した」「息切れがする」といった老化現象が、しだいに現れてきます。

逆に言えば、「太らない体」をつくれば、若ささを保てるということです。「太らない体」は、食事と睡眠、適度な運動など、普段のした工夫によって簡単につくることができます。
「太りやすい体」は老化によって生じるのですから、若い体は「太らない体」と言ってもよいでしょう。「太らない体」の具体的なつくり方については、2章以降で紹介します。

「人間は外見じゃない。中身だよ」などと言いつつ、「人からどう見られているか」はつねに気になるものです。ファッションだけではなく、体そのものが実年齢より若く見られるとうれしくなります。たとえば、40代になってはじめてのクラス会かつての級友と自分を比べて「自分はまだ若い」と安心したり、「自分は老けたな」とショックを受けたりするものです。みんな同じ歳なのに、40代は「うらやましいほど若々しい人」と「妙に老けている人」の違いがハッキリ出てくる世代と言っていいでしょう。

「40代は、体の曲がり角」なのです。とくに、男性は女性に比べて、この変化の個人差が激しいようです。それには理由があります。
この時期、男性ホルモンの分泌が少なくなりはじめるからです。その影響で、人によっては骨格や筋肉が衰えたり、体力、気力が弱くなります。それが「40代でも若い人」「40代で老けた人」の差なのです。
ですから、お腹が出はじめたら、「オヤジ」っぼくなるのも時間の問題だと思わなければなりません。「見た目」は、老化速度のバロメーターなのです。
さらに「太らない体」は、それだけで生活習慣病の予防になります。すでに生活習慣病を持っていても、「太らない体」をつくれば、その改善が図れます。また、50代、60代でお腹が出ていたとしても、「太らない体」への改造は可能です。この方法は「アンチエイジング(抗加齢) 医療」に基づくもので、肌にハリやツヤが戻るといった美容的な若返りも間違いなくできます。

40歳代から太り始めるのは老化が原因

人の体は、40歳前後になると「太りやすい体」に変わってきます。いわゆる「中年太り」です。男女ともに、40歳前後になると、いつお腹がポッコリしてきてもおかしくない仕組みが、体内にでき上がってしまうのです。
これは象徴的な老化( エイジング) 現象の1つ、と言っていいでしょう。

老化とは、歳をとること(加齢) で体の機能が低下すること。さまざまな細胞や器官が衰えて、本来の役割を果たせなくなります。
だから太りやすくなる。これが「太りやすい体」の正体だったのです。こう書くと、「まだ、そんな歳じゃない! 」と思う人もいるでしょう。ただ、残念ながら、40歳前後になると、体は確実に老化が始まります。

20代や30代など若い人の肥満は、食べすぎと運動不足がおもな原因です。っまり、食べたり飲んだりすることで得られたエネルギー( 摂取エネルギー) の量が、体を維持するために必要なエネルギーや運動するために使われるエネルギー(消費エネルギー) の量を上回ると太るわけです。

ですから、若いころの肥満というのは、人にもよりますが、食事の制限や運動などのダイエットでわりと簡単に解消できます。
40歳前後からの肥満「中年太り」も基本的には同じ仕組みです。ただ、若い人の肥満とは、決定的に違う点があります。それは、食べすぎと運動不足だけが原因ではないこと。
ここに老化がプラスされているのです。

老化が始まると、体は取り込んだエネルギーを使い切れなくなります。ですから、食事や運動に気をつけていても、太ってしまいます。っまり、「中年太り」は、ダイエットではなかなかやせられないのです。その意味では、中年である40代以降は「体が太りたがっている」と言ってもいいでしょう。もちろん、体が太りたがっているからと言って、そのまま体を太らせていいはずはありません。
「中年太り」は人生を幸せに生きるうえで大きな問題になります。見た目がカツコ悪いだけではありません。高血圧や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす大きな原因になる
「中年太り」は、まさに生活習慣病の温床なのです。お腹の中に体脂肪(体内に寧ろられた脂肪) が必要以上にたまる(内臓脂肪型肥満) と、糖尿病、高血圧、動脈硬化、← 臓病といった生活習慣病が起こりやすくなります。ポッコリしてきたお腹をなでて、「カツコ悪いけど貫禄は出てきたな」などと呑気なことを言っている場合ではありません。