「錆止め」ができている体は、細胞や器官のひとつがイキイキと働いています。これが、若い体です。最優先で「サビ止め」をしたいのが血管です。
血管は全身にくまなく張り巡らされたライフラインです。60兆個もの細胞に栄養と酸素を届けています。若いときはツルツルしてきれいだった血管の内壁も、歳を加齢により有害金属などがこびりつき、弾力を失ってきます。あるいは、傷んでもろくなります。いわゆる血管の老化です。
この血管の老化を止めて機能を守ることは、体の若さを保つうえでもっとも大切な条件です。血管のケアで、今、アメリカで関心が高まり出したのが「キレーション治療」です。アンチエイジング医療の最先端を行く分野です。日本でも、だんだん注目されはじめています。「キレーション治療」は強力な抗酸化作用を持つキレート剤(有機化合物のEDTAというアミノ酸) を点滴して、体内に蓄積されている有害金属」「活性酸素」の大量発生の原因になる1 を体外に出してしまうものです。「キレーション」は、ギリシア語の「キール=かに のハサミ」を語源にする言葉です。「キレーション治療」は、イメージで言えば、「キレート剤のEDTA にはカニのハサミのような作用があり、それが体内の金属をつかんで尿とともに体外に出る。となるでしょうか。
実際の治療はビタミン、ミネラルとともにEDTAを1時間半以上かけて点滴します。「キレーション治療」は「活性酸素」の攻撃でダメージを受けた血管を修復し、確実に若返らせる、生活習慣病の新しい療法です。とくに、一度なつたらなかなか元に戻らないとされていた動脈硬化が、「キレーション治療」によって著しく改善するようになつたのです。吸い込む力の強い電気掃除機を使って「体内そうじ」を行なうようなものですから、体内環境がきちんと整えられます。そのせいか、「キレーション治療」を受けた男性患者さんの中には、加齢臭、いわゆるオジン具さが清えたという人もいます。
これは副産物ですが、体が若返った何よりの証拠です。血管年齢を若返らせることが、体がいつまでも若いままでいられる条件なら、「太らない体」をつくる目的の1つは、いつまでも若い血管を保つことである、と言えるでしょう。
血管はもっと若返るはこちらです。