危険な食品、サプリが必要な現代人

食事で栄養をとっているはずなのに、なぜサプリメントが必要なのでしょうか?いろいろな栄養素をバランス良くとることで体は健康に保たれています。栄養が足りているか、不足しているかは、厚生労働省が定めた「栄養所要量」が基準になります。

「最低でもこのくらいとっておかないと、病気になりますよ」という量です。平均的に見れば、日本人はほぼすべての栄養素が、この栄養所要量に達しています。ですが、当然のことながら、「平均値」とは極端に言えば「最大値」と「最小値」を足して二で割っただけの数字ですから、じつは栄養所要量に達していない人、いわば「潜在的な栄養欠乏症」の人もたくさんいるはずなのです。

あなたもじつは、そうかもしれません。だから、サプリメントを効果的に使いたいものです。サプリメントを使う理由は、これだけではありません。じつは、食材自体の栄養価が、以前より低下しているのです。

野菜の栄養価は50年前の8分の1から20分の1に落ちている、と言われています。トマトに含まれるビタミンC の量だと、10分の1です。また、野菜のビタミン、ミネラルは収穫されて時間が経つほど失われるので、スーパーに並んだときには、かなり失われています。
さらに、ただ千切りにするといった加工をしただけでも、ビタミン、ミネラルはかなり失われてしまうのです。そこで、足りない栄養素を狙って補えるサプリメントの出番になります。ただし、サプリメントは薬でなく「食品」です。ですから、食べ物の消化、吸収、排泄に個人差があるように、サプリメントの効果の出方も、人それぞれだと思ってください。

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もっと言えば、効果を美感できるものが、自分の体が必要としていたサプリメントと言えます。「効果がないと思われるもの」を続ける必要はありません。また、薬と違って飲むタイミングや分量が明確に決められているわけではありませんが、私は食事の際に飲むことをすすめています。
とくにべ一夕ーカロテンやビタミンEは「脂溶性」。油といっしょにとると吸収率が良くなります。飲む量は、ラベルに書いてある目安量を飲みます。栄養素の中には、とりすぎないほうがいいものもあるので、サプリメントを飲む際にも注意してください。

また、サプリメントには、植物などの天然素材のものと、化学的に合成されたものとがあります。同じ物質で作用も同じですが、ビタミンEのように効果に差が出るものがあります。

なるべく天然素材のものを選ぶのが無難でしょう。注意してほしいのは、慢性病があり、薬剤を常用している場合です。サプリメントは「食品」とは言っても、特定の栄養素を特定の形でとることになりますので、主治医に相談したうえで判断してください。