「質のいい油」を選ぶ基準は基本的にふたつあります。ひとつは、オメガ3(n-3系)を含むか含まないか。そしてもうひとつは自然に搾られたピュアオイルかどうかということ。
オメガ3とは体内では作ることのできない必須脂肪酸の一種で、花粉症などのアレルギー抑制やエネルギー生産を調整し、体脂肪を燃やしやすくする効果があるといわれています。
オメガ3を含む油には、シソ油(えごま抽)、亜麻仁油などの他、サバ、イワシ、ブリなどに含まれるEPA、DHAがあります。お魚はともかくシソ油などはスーパーやデパート、インターネットで簡単に手に入ります。
もうひとつ、生のピュアオイルの代表格はオリーブオイル、なたね油で、今やどこのスーパーにも置いてあるメジャーな油です。これらは熱に強いため、妙めものや揚げものなどの加熱調理にも使えるのが最大の利点。
ただし、オリーブオイルは安価で質の悪いものも流通してますので、必ず「エキストラバージンオリーブオイル」と表示されたものを選ぶようにします。
オメガ3を含むオイルは酸化しやすいため、オリーブオイルのように加熱調理に使えないので、生のまま使うのに適したオイルなのです。
ちなみにオリーブオイルは、最近の研究で腸のためにも大切な成分が含まれていることがわかってきました。
腸ストレスから自分の腸を守るために効果的なエキストラバージンオリーブオイル
オメガ3を含んでいて加熱調理に使えるのは、今のところインカインチ( アマゾングリーンナッツバージンオイル) と、自然に搾ったなたね油の2種類くらいしかありません。
最近、多くの美女が使っているとしてアボカドオイルが流行っています。確かに天然ものでポリフェノールもビタミンEも多く、酸化しにくいので加熱調理にも使えるのですが、植物性のわりにお肉の脂と同じ飽和脂肪酸が多く、何よりオメガ3 を含んでいません。
そういう意味ではそれほど積極的にとらなくてもよいオイルでしょう。少し前にはグレープシードオイルも大流行しました。いろいろと気になるオイルを試して自分に合うオイルを探してみましょう。
自然に搾ったピュアオイルというのはもともと匂いや味など、癖が強いものなのです。特に亜麻仁油は好みが分かれるでしょう。しかし逆に考えれば、癖が強いオイルの方がより自然の状態に近いオイルだという証拠で、おすすめしたいオイルになります。
ただし、これもいくら私がすすめても「おいしくない」と感じるなら無理してとる必要はありません。同じ種類のオイルでもメーカーによって味も香りも異なります。自分に最適なオイルを探すために、まずはいろいろと食べ比べてみることです。
さらには「オリーブオイルに亜麻仁抽を少し混ぜて」「シソ油にアボカドオイルを香りづけ」と自分流にアレンジするのも楽しいですね。
体内に入れる油を100% オメガ3 にすると不調が出るといわれていますが、自覚している以上に普段の食事にはいろいろな油が使われていて、100%オメガ3オンリーになるということはないと思います。
それよりも良質な油不足の人が圧倒的に多いはずなので、最初は「少しとりすぎかな? 」と思うくらいでもちょうどよいでしょう。
最近は、サプリメントでもDHAなどが摂取できます。