Question
子どものとき太っていた人はやせに< いって、ほんとう?
Answer
ほんとうです。脂肪組織はたくさんの脂肪細胞からできています。人の一生を通じて、脂肪細胞の数がふえる時期が、次に示すように3回あると考えられています。
- 妊娠末期の胎児(妊娠中、母親が必要以上に太ると、胎児の脂肪細胞がふえてしまうのです)
- 生後1年間
- 思春期
ですから、乳幼児のころ太っていた人は、脂肪細胞が人より多て、その後も太りやすいといえます。
事実、肥満している人の脂肪組織には、脂肪細胞の数そのものが多いタイプ(細胞増殖型肥満) と、脂肪細胞が肥大しているタイプ(細胞肥大型肥満) があります。細胞増殖型肥満は、子どものころから太っていた人に見られ、脂肪細胞の数は一度ふえると減ることはないので、この型の肥満の人はなかなかやせることができません。これが、子どものころから太っていた人はやせにくいといわれるゆえんです。これに対し、細胞肥大型肥満に見られるような、青年期以降にふくらんだ脂肪細胞を小さくすることは比較的容易です。細胞肥大型肥満の人は努力しだいでやせることができるのです。