2020年 4月 の投稿一覧

人類はもともとは肉食動物

糖尿病の最大の原因は、肥満です。日本人は、なぜ太ってしまったのでしょうか。ダイエットを考える前に、その理由を突き止めなければなりません。

人体がどのようなデザインをされているかの検証が必要ででした。太古の人々は、何を食べて暮らしていたのでしょうか。4 00 万年の人類の歴史では、狩猟による食生活がずっと続いていました。

主にシカやイノシシを狩り、その肉を食べていたわけです。動物の骨髄も食べていた歴史があり、硬い骨を割るために石を使うなどして知能が高くなり、やがて弓央やブーメランを発明することにつながっていきました。

狩猟民族は、獲物を求めて移動しながら生活します。一部の人たちは、もともとの居住地であるアフリカ大陸を遠く離れ、北側のルートと南側のルートをたどってユーラシア大陸を目指しました。北に向かった人たちは、革も生えていないほど寒いロシアに住みつきました。

そこに、マンモスという食料があったからです。さらに東に進んで、アラスカまで行った人たちにはアザラシがありました。その子孫が、今のイヌイットです。

こうして肉を食べることで、人類は寒冷地でも生き残りました。しかし、いつでも獲物が取れる保証はありません。しばらくして知能が発達してきた人類は、その対策として食料の安定供給法を編み出しました。

それが、牧畜です。となると、今度は家畜のエサが必要です。

そうして登場したのが、農耕です。400万年の人類史から見れば、「つい最近」の1前年前の出来事でした。

日本で最古の化石といわれるのが、沖縄で見つかった港川人です。彼らは農耕が始まる少し前の、1 万7000〜1万8000年前頃に生きていたとされ、その遺跡からはシカやイノシシの骨が発掘されています。それより少し後の時代の縄文人は、こんな獲物を取って食べていました。

陸生動物
シカ、イノシシ、クマ、タヌキ、リス、鳥類
海生動物
クジラ、トド、アザラシ、ジュゴン、イルカ
魚介類
タイ、スズキ、マグロ、サケ、マス、コイ、ウナギ、貝類
木の実
ドングリ、トチ、クリ( これらを保存していた)
根菜類
ヤマイモ、ユリネ、カタクリ
その他
キノコ類、昆虫類

400万年の中では、ずいぶん新しい縄文人でもこんな食事です。太古の昔にクジラを掃えていた事実には驚くばかりですが、リストを見ると肉を主食にしていたことがよくわかります。

やはり人類は、肉食動物としての進化を延々と遂げてきたわけです。農耕が始まってからはわずか1万年ですから、単純に引き算すれば人類の「肉食時代」は3 9 9万年。

私たちのDNA は、草食を可能にするような仕組みの変換がまだ終わっていないといえるのです。草食動物の代表として、ここでウシに登場してもらいましょう。ご存じのとおり、ウシには胃が4 つもあり、いったん飲み込んだ草をもう一度噛んでから胃に戻すという食事法を取っています。

これを、反芻といいます。反芻によって細かく砕かれた草は、やっと腸に到着します。腸には特殊な細菌が飼われていて、届いた草を発酵させる役割をしてくれます。そこで得たビタミンやミネラルなどが、ウシの栄養源となるのです。

つまり、ウシは草の栄養分を消化して生きているのではなく、体内でつくつた「漬け物」の栄養分を摂取することで、あの巨体を維持しているようなもの。そのため、ウシの腸は全長60 mもあります。

これは、植物がそれほど消化しにくいものだという証。人間の胃腸にはそんな特殊な機能など備わっていない点も、草食向きの体とはいえない理由です。

沖縄は日本一のメタボ島

長い間、都道府県別平均寿命で男女とも上位を続けていた沖縄県が、突然26位にまで落ちてしまった「ショック」。

これは男性の話でしたが、いずれは女性も追いつくと予想されます。その傾向は本土も同じですから、やがて日本人全体の平均寿命が下がり、世界一の座を明け渡すときが来るのかもしれません。

沖縄県は今、肥満率でも新規透析導入数でも日本一です。健康で長寿だった島が、なぜ肥満や糖尿病の人ばかりになってしまったのか?

その原因がわかれば日本の未来も変えられるのではないかと思っています。でも、自分から望んで肥満になる人はいません。わざわざ病気になる人もいません。悪いのは、そうさせてしまった周囲のほうです。

日本の最南端に位置する沖縄は年間平均気温が23度 もあるほど温暖で、住んでいる人の多くは琉球民族です。本土人とは気候風土も生活環境も民族も違うのだから、同じ土俵で語るなと指摘されるかもしれません。

でも、夏に限っていえば、本土では35度を超える酷暑日が続くのに対し、沖縄では最高でも333度 程度にしかならず、実は本土より涼しいのです。

そして本土からの移住者も数多く住んでいます。両者の比較ができないという根拠は、どこにもありません。少し前のデータですが、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によれば、「糖尿病が強く疑われる人」が1000万人で、「糖尿病の可能性が否定できない人」が1500万人。合計すると2500万人です。

わずか10年の間に、日本人の糖尿病患者は1.6~2 倍にもなったのです。もっと大きな問題は、これらに該当する人の多くが治療をしていないという点です。

男女とも「糖尿病が強く疑われる人」の約4割が「ほとんど治療を受けたことがない」に含まれています。しかも、40〜49歳の女性では7 割にも達しています。尿病を放置するほど恐ろしいことはありません。糖尿病の最大の原因は、肥満です。

日本人は、なぜ太ってしまったのでしょうか。ダイエットを考える前に、その理由を突き止めなければなりません。

糖尿病 | 薬を使わない食事療法(病気・症状別)

日本人は半数以上が生活習慣病が原因で亡くなる ガンも生活習慣病

人が病気になる原因や亡くなる原因は、1つのこともあれば複数の要因が重なることもあります。

それがインフルエンザなら、インフルエンザウィルスに感染したのが原因と容易に診断できるのですが、生活習慣病となるとそうはいきません。

たとえば、糖尿病を発症するまでには20年とか30年といった長い時間がかかります。その間、その人がどういう生活をし、どういう経緯をたどって発症に至ったのかを究明することは不可能です。

日本人の死因で多いのは、がん(悪性新生物)、心臓疾患、脳疾患の順ですがんが1位になったのは最近で、それは日本人の食生活が欧米化するとともに寿命が伸びたことと深い関係にあります。長生きをする人が増えたため、同時にがんになる人も増えたのです。

若い頃にがんを発症するケースもありますが、割合としては少数です。40~50代から少しずつ増え始め、70代になると一気に患者数が伸びるのが、がんの特徴です。明治や大正の時代、日本人の平均寿命は40歳ぐらいでした。つまり、がんになりやすい年齢になる前に、多くの人は亡くなっていたのです。

がんは、生活習慣病の1つに数えられます。脳や心臓の血管の疾患も、同じく生活習慣病です。これら3 つの合計したものが死因の半数以上を占めています。当然ながら、生活習慣病は予防が可能です。

手術では治療できなかった乳ガンがハナビラタケ強化食で進行が止まり体調は一新