糖尿病のホントのリスクは合併症にある 糖尿病性網膜症 糖尿病性腎症 糖尿病性神経障害など

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糖尿病は非常に恐ろしい病ですが、痛みもかゆみもないため、本人にはまったく自覚がありません。通院をやめてしまう人もいるのは、そのためでしょう。放置してしまう人が多く、後を絶ちません。

しかし、長い間にゆっくりと少しずつ確実に全身をむしばんでいきます。気づいたときには取り返しのつかない状態…とならないよう、日頃からの注意と生活習慣、食習慣、運動習慣が必須です。

糖尿病の本当の怖さは、合併症。急性合併症と慢性合併症がありますが、ここでは慢性のほうだけをご紹介しましょう。次の3 つが、3大合併症と呼ばれる病気です。

  • 糖尿病性網膜症
  • 糖尿病性腎症
  • 糖尿病性神経障害

最初の糖尿病性網膜症は、目の奥にある網膜という部分の血管が悪くなる病気。非常に細い血管ですが、ひどければ、失明に至ります。次の糖尿病性腎症は、腎臓の糸球体という部分の血管が悪くなる病気です。この血管は網膜と同様に非常に細い血管です。

腎臓の働きが低下して尿をつくれなってしまうので、その作業を機械に代行させる人工透析が必要になります。人工透析は1 回4~5時間、週3 回の通院を強いられるため、仕事や日常生活に大きな支障が出ます。これまでと同様の生活は送れないでしょう。しかも、その生活を一生続けなければなりません。

最後の糖尿病性神経障害は、主に手足の末梢神経が変調をきたす病気。症状の出方は人によってさまざまですが、最悪の場合には足の指などに壊痕を起こし、切断を余儀なくされるケースがあります。

日本では、糖尿病性網膜症から失明する人が年間3000人もいて、人工透析を導入する人が年間1 万人ずつ増加しています。

人工透析と聞いても、点滴と同じようなものだと軽く考える人が多いのですが、とんでもありません。人工透析は、血管内にたまった3 日分の尿を、機械で強引に浄化する作業です。血圧が一気に下がるので、治療後もフラフラしてしばらく立てない人もいます。

水分摂取に厳しい制限がある上に治療スケジュールが完全に決まってしまうため、夏の暑い日も冬の雪の日も通院しなければなりません。東日本大震災のとき、被災地に住む透析患者さんたちを北海道や関東の施設が受け入れて救済したのは、こうした事情があるためです。

自宅の近くに病院があればまだいいのですが、離島や僻地となるとそう簡単にはいきません。通院のために片道2時間かかれば、それだけで1 日がつぶれます。透析患者さんには、そんな気の遠くなるような労力が一生必要になるのです。

血糖値の高い血液は血管を傷つけます

そして、糖尿病の合併症が現れるのは、目や腎臓や神経であるとも書きました。目や腎臓は、毛細血管が細かく入り組んでいる部位。鏡をのぞくと、白目の部分に細い血管がたくさん集まっているのがわかるはずです。こうした血管が狭くなったり詰まったりした結果、失明や腎不全を引き起こすのです。

大動脈のような太い血管なら、カテーテルという細い管を入れて内側から修復する治療が可能ですが、毛細血管にそれはできません。どの合併症にせよ、そこに至るまでは最低でも10年はかかっているはずです。できるだけ早く対処すれば、失明や人工透析や、足の切断は避けられるのです。

もちろん、糖尿病そのものも予防できるのですから、その最大の原因である肥満に自覚のある方は、今すぐダイエットを始めるべきです。

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