室町幕府が始まったのは何年でしょうか?誰もが、「いい国つくろう鎌倉幕府」なのだから1192年だと記憶しているかと思います。室町幕府はどうでしょうか?あまり記憶にない人も多いかもしれませんが、1338年です。室町幕府は、織田信長によって京都から追放される1573年(元亀4年)までの237年間です。
ところが近年になり、源頼朝が権力を握って実際に統治をしていたのはそれより少し前の1185年からだとの認識に改められました。
今では、ほとんどの教科書が1185年を採用しています。もう1つ、私たちが子どもの頃に覚えた「水・金・地・火・木・土・天・海・冥」という惑星の配列も、現在ではすでに変わっています。
冥王星が惑星の基準を満たしていないとされ、2006年に準惑星に「格下げ」されたのがその理由です。新たな発見があると、世の中のすべてはこうしてデータの書き替えがなされます。
それは医学の分野も同様で、日々ものすごいスピードで進化していきますから、私たち医師は常に勉強していかねばなりません。昔は1日に卵は1個までと言われていましたが、2~3食べても大丈夫と変わりました。
鎌倉幕府や冥王星の例のように、古いデータは廃棄しなければならないのです。
最近の医学の進歩でいえば、2003年にヒトのゲノム(DN による全遺伝情報)が解読されたことがあげられます。その技術を使って個人の体質を読み取り、病気のかかりやすさや薬の副作用の有無などの研究も進められています。
「両親ともがんで亡くなったから、自分もがんになりやすいはずだ」などと誰もが言いますが、その発症の確率も科学的なデータで算出される時代がやってきたのです。
いわゆる難病として、これまで原因さえ不明だった数々の疾患についても、近いうちに画期的な治療法が見つかるかもしれません。
ゲノムの解読は高校の生物の教科書にも取り上げられ、これまで遺伝の定番として説明されていた「ダーウィンの進化論」や「メンデルの法則」についてはスペースが削減されたそうです。
一方、どういうわけか古いデータが古いまま、「常識」として残されていることもしばしば。これには、さまざまな立場の人の思惑や建て前がからんでいるケースも見受けられるので、首をかしげたくなる気持ちになもなります。
そうした間違いに振り回されるのはデメリットしかありません。、低カロリー・低コレステロールダイエットもそうです。
ダイエット関連の医学には、未だに多くの+古い常識がはびこってしまっています。その代表例が、コレステロールの位置づけです。
ちなみに
によればとても大事な役割を担っていることがわかります。過剰になれば問題が発生しますが、人が生きていく上で欠かせないものです。