30~40代ではじめる太らない体づくり

快眠だけでなく若返りの食材レバーを食べよう

日中、太陽の光を浴びると、「良い眠り」と「良い目覚め」が得られます。通常、人は夜になると眠り、朝になると起き、日中に活動するというリズムで生活しています。これを「睡眠・覚醒リズム」と言います。

体はこのリズムに合わせて、夜は休息モード、日中は活動モードになっています。夜遅くまで活動したり、朝遅くまで寝ていたりすると、「睡眠・覚醒リズム」が崩れてよく眠れなくなってしまいます。

こうして睡眠がさまたげられると、成長ホルモンの分泌がうまくいかなくなります。それのみならず、不眠は体にとって最大のストレスとなりますから、ストレスを大敵とする若返りホルモン「DHEA」の分泌までさまたげられてしまうのです。これほど成長ホルモンと「DHEA」の分泌に大切な「睡眠・覚醒リズム」をつくっている物質の1つが、セロトニンです。

脳内で情報を運ぶ神経伝達物質で、太陽の光を浴びたり、運動をしたりすることによって分泌が進みます。セロトニンが足りているか、不足しているかで、私たちの心も体も、大きく違ってきます。

「太る体」「太らない体」も、セロトニンに左右されているのです。セロトニンが脳内に十分にあるときは、大脳の働きが活発になり、活動的、積極的になります。また、興奮やイライラ、不快感などが抑えられ、心が安定します。食事をしたときには、満腹中枢に満腹サインを送って、肥満を防いでくれます。しかし、脳内に不足すると、たちまち支障が生じます。日中働いたセロトニンは、暗くなると脳の中心部(松果体) にあるホルモン分泌器官で、誘眠ホルモンであるメラトニンに変換します。

セロトニン が脳内に不足するということは、このメラトニンが十分に分泌されないということです。したがって、寝つきが悪くなり、深い眠りが十分に得られなくなります。そして、やる気を失ったり、活動がおっくうになったり、気分が沈み込んだりしてしまいます。また、食事をとっても、その情報が満腹中枢へ伝わりにくくなり、食べすぎて肥満を招きやすくなります。

セロトニンがきちんと分泌されることが「太らない体」づくりでいかに重要かがわかります。セロトニンの敵は、ストレスです。過度なストレスを受けるとセロトニンの働きが悪くなり、「良い眠り」「良い目覚め」が妨げられます。それで、睡眠トラブルが起こったり、うつ状態になつたりします。

逆にセロトニンの味方となるのは、すでに述べたように太陽の光。豆腐などの豆製品、ヨーグルトなどの乳製品、ごはんなどの炭水化物類、バナナなどの果物類と、セロトニンをつくる食材もたくさんありますので、ふだんからそれなりにとれている人も多いはずです。

それ以外には、レバーを含む肉類と魚類が挙げられます。肉類には、セロトニンの「材料」となる必須アミノ酸(トリプトファン) が含まれています。必須アミノ酸は体内ではつくれないので、食事でとらなければなりません。また、レバー、魚類には、セロトニンをつくる手助けをするビタミンB2が多く含まれています。中でも強力なのは、レバーです。「快眠+ 若返りの食材」と言っていいでしょう。

前に挙げたような「不足したときの症状」が出たら、より効果のあるレバーを1日1食だけでも取り入れてみてください。レバーばかりは嫌だ、と思われた方は、イワシやサンマといった青魚と合わせてもけっこうです。
これを3、4日、続け、徐々に食べる回数を増やしていきます。1日にどのくらいの量をとらなければならない、ということはありません。
自分の感覚で、以前より少しでも多くとることを意沸する。この意識づけが肝心なのです。成長ホルモンと「DHEA」の分泌量を増やすためにも、日中に太陽の光を浴びることに加え、レバーを意識的に食べるようにするのがポイントです。

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