成長ホルモンは、寝ながらにして美容もダイエットもかなえてくれるホルモンです。夜間、睡眠中に集中的に分泌され、次のような働きをします。
まず、成長ホルモンは、皮膚のメンテナンスを担っています。日中、紫外線を浴びてダメージを受けた肌を、夜の問に修復してくれるのです。
女性は「朝の肌」をバロメーターにして、「よく眠れなかったので、肌が荒れている」「よく眠れたので、肌のツヤがいい」などと言って気にしますが、理にかなったチェック法です。
次に、成長ホルモンは筋肉の増強にも大きく関係しています。運動で傷ついた筋肉にタンパク質を補給して傷を修復し、筋肉の量を増やしてくれるのです。さらに成長ホルモンには、体脂肪を減らす作用もあります。体脂肪の分解をコントロールしている脂肪ホルモン(アディポカイン) に働きかけ、体脂肪を減らします。
「良い眠り」とは、「成長ホルモンがしっかり分泌される眠り」と言われています。「夜の10時ごろから午前2時ごろまで深い眠りに入っていること」が「良い眠り」の条件だと言ったのも、じつはこの時問帯に深く眠っていると、成長ホルモンがもっとも活発に分泌されるからなのです。
分泌は睡眠後、3時間ほど続きます。一般に、「6時問から8時間、グッスリ眠る」のが「良い眠り」と考えられています。しかし、この条件を満たすだけでは「良い眠り」と言えません。睡眠は単なる休息ではなく、体を強くする役割を担っています。そのため、成長ホルモンの正常な分泌がなくてはならないのです。
いい眠りで肌美人になれる?では睡眠不足のデメリットについて紹介されています。
睡眠時問を6時問以上とってグッスリ眠っていても、午前1時に寝ていては分泌が少ないので、ダイエットの効果は期待できません。また、夜10時に寝ても、寝つけなかったり、深い眠りが少なかったりすれば、やはり成長ホルモンの分泌量は少なくなります。成長ホルモンの脅威になるのが甘いものや炭水化物・アルコールです。これらには成長ホルモンの分泌を抑える作用があるからです。
これらをとっていいのは就寝2時間前まで。それ以降は、厳禁です。夜遅くまでお酒を飲み、ラーメンやお茶漬けで締めて、午前2時、3時に寝るというような生活では、成長ホルモンが十分に分泌されません。そ
れで若さが失われ、「中年太り」がどんどん進んでいくのです。仕事や付き合いで、夜10時に寝るのはなかなかむずかしいかもしれません。
でも、ときには仕事も付き合いもない夜というのも、あるはずです。
いつも夜10時に寝るのがむずかしければ、それなりに「良い眠り」をするコツというものがあります。でも、もし何もしなくていい夜があったならば、極力、夜10時には寝床に入るようにしましょう。「夜遅くまでお酒を飲み、ラーメンやお茶漬けで締めて、午前2時、3時に寝る生活」をむやみに続けて太るにまかせるか、できることから始めるか?。選ぶのは、あなた次第なのです。