食べたいときに食べる

食べたい本能との向き合い方

これまでの「食べたい時に、食べたいものを、食べたいだけ食べなさい」という言葉には、実はとても重要な「裏」があります。それは「食べたくない時は基本的に食べてはいけない」ということ。

体が欲してない時に食事をしてしまうと太りやすくなるのです。「お昼休憩だから別にお腹は空いてないけど食べよう」とか、ごちそうになって「さっき食べたけど悪いから食べよう」というのも、体の声を開かないで、無理に食べさせられているだけ。どんなに失礼なことになったとしても「すみません、歯が痛くて」と断ればそれ以上すすめる人はいないでしょう。
その人はあなたの体脂肪の責任はとってくれませんよ。自分で自分の体を守っていくために大切です。

食べる量にも同じことがいえます。食べたいだけ食べていいけど「もういらない」と思ったら、基本的に食べてはいけません。そこでストップしましょう。

例えば、甘いものが大好きだけどやせるために我慢を重ねてきた人は「一度にパフェを2個でも3個でも好きなだけ食べていいよ」とアドバイスすると喜んで食べようとします。でも、どんな人でもパフェを2個も食べればそれ以上はいらなくなるし、しばらく甘いものはいらなくなります。
実際に試してみて、本能で気づくことがとても大事。「好きなだけ食べたら、ものすごい量を食べてしまいそう」と妄想しているだけでは、実際の自分の限界に気づくことはできません。

また、自分で「食べてはいけない」というルールを作ってとにかく食べないようにしている人ほど、自分の限界が分からないから不安な気持ちが常につきまとって、食事をする度に落ち込んでしまうのです。

自分の限界点を一度知ってしまえば、それほど不安には思わなくなるでしょう。食べることを我慢しすぎて、いつも頭の中が食べることでいっぱいになっている人は、ぜひ心の赴くままに食べたいだけ食べてみてください。

ただし「いらなくなったらおしまいにする」をお忘れなく。そうして満足感を味わった翌日は、食べたくないから自然と食べる量が減って、調整できるはず。そこは自分の本能に従います。

ダイエットはkgよりもcmにこだわる

ダイエットは体重が減らなければやっても意味がない」 と思っている人がとても多く意外と気づいていない方も多いようですが、体重は見た目の体型と比例するものではないのです。

結論からいうと、体重が何キロでもメリハリがあってスッキリ美しく見えればそれがベスト。だいたい、体重は親や恋人にさえ一生トップシークレットにしても全然問題ありません。

あなたの体重を知っているのは、この世にあなただけ。ですから、その体重という短の数字にこだわつても、それは自己満足でしかないでしょう。

体重や体脂肪率は健康状態を知る目安にはなりますから、定期的に測定するのも悪いことではありません。でも、その数字がストレスになるようなら、体重計に乗るのはしばらく控えた方が精神的にも穏やかになれるはず。これも自分に合った測定のペースを心と体に相談しましょう。

こだわるとしたら体重よりも、ボディサイズです。2キロやせても周りの人には気づかれませんが、ウエストが2センチ細くなったらかなり「やせた?」と言われるでしょう。

最低でも自分のウェストサイズくらいは知っておいてほしいのですが、ダイエット中はできれば「バスト」「ウェスト」「ヒップ」「太もも」「ふくらはぎ」の5ヶ所を週に1回測るのがおすすめです。鏡の前でメジャーがきちんと水平になっているか確認しながら、毎回同じ高さの所を測るのがポイントです。

男性はいちいち女性の体重などはチェックしていません。見た目のスタイルは気にするかもしれませんが。

食事は五感を使う

現代人は携帯電話やパソコン、TVを見ながらの「ながら食べ」が多くて、食べものをしっかり見て食べている人が、ずいぶん減ってしまいました。
と心当たりのある人が多いと思いますが、実際は「ながら食べ」が習慣になっているから、特に疑問も感じていないのです。

本来の食事は五感をフルに使って食べるものです。食べものを見て、焼ける音や鍋やスープの煮立つ昔を開いて、お箸やスプーン、時には手で触れて、おいしそうな匂いを喚いで、最後は舌でしっかり味わう! こうして食べると「おいしいな」だけでなく「あまりおいしくないな」「れは好きじやない」などもちゃんとわかるはずです。

数年前に冷凍餃子に毒物が混入する事件がありましたが、被害にあわれた方は袋を破いた時に異臭がした上に、口に入れてビリッとした刺激があったのに飲み込んでしまったといいます。

「どうして飲み込んじゃったんでしょう 」とに思った人も多いはずです。 嫌な匂いがして刺激があれば、動物でも吐き出して命を守ります。ところが現代人は賞味期限などの表示を見て、その数字だけを信用してしまうんですね。

これが生の肉や魚、果物で傷んでいれば臭いも強烈だし腐っているのがわかりやすいのですが、加工食品は「食べても安全かどうか」がわかりにくくなっています。何日も、何ヶ月も腐らないものへと加工技術などが進んできました。

でも、その過程で食べものは栄養が失われ、成分がまるきり変わってしまっているものも多いのです。「自然なものは腐る」と頭の片隅に置いておく方がいいでしょう。

また、「食べものから命をいただく」という仏教の考え方からいっても、命のあるものを食べるから「パワー」をもらえるのです。

加工を重ねた食べものをいくら食べても、「パワー」を得られることはないでしょう。まず、朝起きたら温かいお湯を飲んで体をほぐし、手を加えずに食べられる自然なもの、果物を体に入れると、体が自然に動き出すのがわかるはず。この感覚を大事にしましょう。