満足ごはん

眠りの質も食事が大きく影響する

寝る3時間前の食事は肥満のもと、2時過ぎの食事は絶対にNG! というダイエット法もあります。ただ、これも人によって合う・合わないがあるでしょう。

夜の飲食業の方やモデルさん、女優さんたちは深夜や明け方、寝る前に食事なんて当たり前の生活ですが、みなさんやせてますよね。

こんな単純な事実からしても食べる時間によって、必ず太るとかやせるというワケではないのがわかります。お腹が空いているのに我慢して食べずに寝ても、ぐっすり眠れない人もいるでしょう。そういう人はしっかり食べてぐっすり寝る方が幸せで、目覚めもよく元気に過ごせるはずです。

睡眠でいえば、特に10時から翌2 時までの4時間に眠ると成長ホルモンの分泌が盛んになり、肌の再生も活発になるといわれています。いわゆる美肌のゴールデンタイムの睡眠はできるだけ守りたいところ。

ゴールデンタイムの睡眠を生活習慣に活用すれば肌も美しくなる

空腹で眠れなかった ということになるくらいなら、遅い時間でも食事はしたほうがいいでしょう。

例えば残業がある日、遅い時間に夕食をとるよりは、と夕食を早めにしたとします。急いで食べた食事は満足感がなく、消化もよくありませんし、食事の後は胃に血液が集中するので、実は仕事の効率が下がってしまいがち。

だったらさっさと残業を終わらせて、少々遅くなってもいいから夕食をしっかりおいしくいただくほうが満足感があって栄養の吸収がいいだけでなく、仕事の効率もいいはずです。

遅くまで働いて、手間をかける気力がない時の晩ごはんは簡単なものでよいでしょう。スープにお餅を入れるだけのお雑煮でもいいですし、さらさらっとお茶漬けでも、体が温まるし手軽です。
白米に卵としょうゆを入れてかきまぜた卵かけご飯は、残業で疲れた脳の栄養補給にもなるでしょう。お腹が減って寒くて眠れない女性より、お腹いっぱいポカポカでぐっすり眠れる女性のほうが意外に太らないはずです。

食べる時間帯に神経質にならない

食事の時間は、何時でもいいはずです。でも、「1日きちんと3食とれないから私はダメ!」とストレスが生まれ、また「今日こそは! 」と気負ってしまい、負のスパイラルに陥っている人も本当に多いです。

でも、規則正しく食べることが合う人もいれば合わない人もいるでしょう。1日の食事回数なんて2食でも5食でもいいでしょう。

朝に食欲がないという人は多いのですが、そういう人は別に無理をして食べなくてもいいと思います。朝から昼にかけては排泄と浄化、昼から夕方にかけては活動と代謝、夕方から朝までは休養と蓄積というように、人間の体は時間帯によって働きが違うといわれてます。

そのため、午前中は排泄と浄化を促すように固形物はとらずに水分だけにした方がいいという考え方もあるのです。もちろん人によっては1日3食が体に合っている人もいるでしょう。

朝を抜くとフラフラしたり、頭が働かないという人は朝食をしっかりとる方がよいでしょう。さらに言うと、食欲は日によって違います。

「今朝はお腹空いてない」とか「今日のお昼は別に食べなくてもいい」という日もあっていいワケです。例えば、午後から長い会議があるから今は空いてないけど食べておかなきや!と無理してランチをとっている人も多いのではないでしょうか。そんな人におまじないをひとつ教えましょう。

まず人差し指と親指で「つまむ形」にして、その指をおへその下へ持っていき、そこにあるものをつまんでみましょう。お肉、つまめましたか?

それこそが体脂肪であり、ご飯を食べられなかった時の備蓄エネルギーでもあります。もし、そこにつまめるものがなかった人はエネルギー不足になりますから時間ごとに食事をした方がいいでしょう。

でも、そこに体脂肪がしっかりあったなら、「この後お腹が空いちゃうかも」は、逆にラッキーチャンスなんです。そういう機会でもないと、体脂肪はエネルギーとして使われずにどんどんたまっていくのですから。

蓄積されたお肉を使う絶好の機会!お腹だけではありませんよね。背中やわき、二の腕にだってつまめるお肉があるはずです。だったら、1食くらい抜いても倒れることはないでしょう。

多くの人が「お肉はダメ」「油はダメ」と制限することには熱心なのに、食事の回数については減らそうとしない人がとても多いのです。

これはダイエットに失敗する人にありがちな矛盾なのかも。食べられないことに恐怖を覚え、食べなきやいけないという思い込みが強すぎるのですが、たいていの人は何も食べなくても何日聞かは生きていけるだけの脂肪を蓄えているといわれています。

朝やお昼、夜でも1食や2食食べられなくても気にする必要はないでしょう。むしろそれをストレスに感じる方が、体にとってはよくないはず。何度も言いますが、基本的に「お腹が空いた時」が食べるべき時です。

空腹で食事をした時の「おいしさ」が、体が栄養素を吸収している証拠だと思ってください。空気なんて読めなくてもいいから、自分の腹時計は読めるようにったほうがいいでしょう。

スイーツをメンタルの安定のために

スイーツは、体に栄養を補うものではありませんが、その歴史はずいぶんと長いといえます。つまり人間にとって必要なものだからこそ、なくなることなく歴史を重ねてきたのだと思います。

それは、心の栄養になるものだからでしょう。頭脳労働が多い人には脳の栄養にもなりますし、スイーツは必ずしもダイエットの敵ではありません。
また、甘いものが欲しくなるのは、他の栄養素が足りてないという体のサインだったりすることもあります。特にたんばく質が足りてない場合が多く、お肉をしっかり食べるようになったら「甘いものが欲しくなくなった」という人も多いんですよ。スイーツが欲しくて欲しくて、という人は一度お肉が足りているかな? と食事を見直してみる必要があるでしょう。

足りない栄養をプラスして自然と甘いものが減るのが理想的でしょう。ですから、無理にスイーツを我慢しなくてもいいと思います。
欲しいと思った時は、まず心ゆくまで食べてみること。そんなスイーツ好きな人に、できるだけ太らない選び方、食べ方のコツがあります。

まず、スイーツはお腹が空いた時に最初に口に入れない方がベター。なぜなら、体は空腹時に一番最初に入ってきた栄養素を吸収しやすいしくみになっているかちです。
悲しいかな、スイーツの成分に体にいい栄養素はほとんど含まれていません。ですから、フルコースの最後にデザートが出てくるのは理にかなった食べ方なのです。

ちなみに、スイーツは割合が重要。食事の後なら1日の食事量の5 ~10% くらいでしょう。ところが、菓子パンだけで昼食を済ませたりすると一気に33%くらいになって太りやすくなりますから注意します。

また、スイーツは高級なものを選ぶことです。素材のひとつひとつを吟味した、高級パティシュの作るケーキでも、京都のしにせ老舗の和菓子でもいいですが、その人が満足感を得られるものでないと、結局は物足りなくてさらに「甘いものを食べたい」と思ってしまいがち。

とりあえずあるものを食べると満足できずに止まらなくなる…ということにもなりかねません。心の栄養としてスイーツは必要な時もあるのです。
罪悪感を持つ必要はありません。安心して、幸せな気持ちになれるスイーツの食べ方をぜひ習慣にするといいでしょう。