太る食事、太らない食事を正しく見極める

太らない食事、太る食事を、ひとめ目で見抜く方法があります。「太らない体」をつくるには、「何を食べるか」も重要です。と言っても、いっさい面倒なことはありません。次の3つで判断できます。

  1. 使われている食材の「品目数」
  2. 使われている食材の「色の散」
  3. 使われている食材の「GI値」

1と2は、食事の栄養バランスの基準になります。人間の体はビタミン、ミネラルなどいろいろな栄養素を必要としています。バランス良くとることで体の機能が正常化します。

肥満、とくに、「中年太り」は体の機能低下で起こるのですから、栄養バランスはとても大切なのです。1の「食材の品目数」とは、たとえば、「玉子焼き」と「野菜炒め」ではどちらが品目数が多いでしょうか?

「使われている食材の数」です。「野菜妙め」とでは、どちらが品目数が多いでしょうともに「品料理」ですが、「品目数」は野菜妙めのほうがはるかに多いですよね。
玉子焼きには「卵」しか使われていません。一方、野菜妙めには「タマネギ」「キャベツ」「ニンジン」「肉」と数えていくと、かなりの数の食材が使われているらです。

こういう具合に数えて、「1日20品目」食べていれば、栄養バランスがととのった「太らない食べ方」になります。

2で重視したいのは野菜の色です。まんべんなく栄養素がとれているかどうかの判断ができます。たとえば、トマトの赤は抗酸化力も持つリコピン、ニンジンのオレンジ色はがん予防にもなるβ-カロテン、ホウレンソウの緑はコレステロールを調整するクロロフィル。
ナスの紫は高血圧予防になるアントシアニン、ニンニクの自は抗菌効果がある硫化アリルといった具合に、野菜の色は栄養素を表わしていることが多いのです。一回の献立に、五〜七色ある「レインボーダイエット」と呼ばれるような食事内容が理想的です。しかし、毎日は大変です。食習慣として、たとえば一週間単位でいろいろな色の野菜を食べることを意識してください。

3の「GI値」は、一般的には聞きなれない人も多いかもしれません。
GI値…グリセミックインデックス値=糖化指数とは食べた直後に血糖値が上がる速度を示した数値です。GI値の高い食材ほど、血糖値を急激に上げ、低い食材ほど血糖値をゆっくり上げます。

血糖値が急激に上がると、インスリンが大量に分泌されます。インスリンには、糖を脂肪などに変えてエネルギー源として蓄える機能がありますから、余分な脂肪が蓄えられることになります。
その結果、体脂肪がたまって太っていきます。

また糖を処理しきれず、血糖値の高い状態が続けば、細胞のタンパク質同士がくつっいてしまう「糖化」が進みます。「糖化」によってタンパク質がベトベトになると、細胞の働きが悪くなっていきます。つまり老化が加速するということです。だから、「太らない体」をつくるためには、GI値の高い食品を控えめにすることが重要なのです。GI値が高い食材はいっさい食べてはいけない、ということではありません。食べる量を少なくすればいいのです。どのくらいなら食べていいのかという判断基準を求めるよりも、毎日必ず飲んでいた缶コーヒーをとりあえず週2日はやめる、間食の習慣も徐々にやめていく、目の前にある大福を今日はがまんしてみるというように、食行動を少しずつ変えていくことが重要です。

「太らない体」をつくるための適切なGI値は「60以下」です。ただし最低限、次のことを知っておけば、いちいち個々の食材のGI値を調べる必要はありません。

  • 肉類、魚介類、野菜類(イモ類を除く)、乳製品はGI値が60を超えない。
  • 「炭水化物」の多くと「砂糖」はGI値が60を超える。

したがって、肉類、魚介類、野菜類(イモ類やトウモロコシを除く)、乳製品の割合を多くすること。そして、ごはん、パン、イモ類などの炭水化物と、砂糖が多く使われている菓子類を控えます。その基準は、今までよりも少しでも減らすことです。

こうして減らしていけば、自然に、あまり欲しくなくなっていくはずです。意外な亡点になりがちなのは、加工食材や外食、ジュース、缶コーヒーなどの糖分です。

自分で料理をする場合は砂糖の使用量を控えればいいのですが、これらの加工食品、既成食品で無意識のうちに砂糖を大量にとっている人が多いのです。こうした「見えない砂糖」には、十分に気をつけなければなりません。

また、同じごはん、パン類でも精白していないもの(玄米、全粒粉パン)だとぐっとGI値が低くなります。これを機に、玄米食に切り替えるのも、1つの手です。

代表的な食材のGI値一覧(穀物・パン・野菜・芋類・肉類・魚介・豆類・砂糖・菓子類など)

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